沖縄ハーリー徹底解説! 各地の開催スケジュールも紹介
沖縄ハーリーとは
沖縄ハーリーとは、毎年、沖縄県各地の漁港で開催され、ドラゴンボートに乗って競漕(船を漕ぎ競い合う)を行うお祭りです。(一部ではハーレー、パーリなどとも呼ばれます。)航海の安全や豊漁を祈願する沖縄の伝統行事で、活気に溢れ地元でかなり盛り上がるお祭りなんです。コロナの影響で、3年間開催が見送られていましたが、今年は4年ぶりの開催で盛り上がっています!
県内最大級のハーリーは「那覇ハーリー」。2023年は5/3(水)-5日(金)に行われましたが、天候にも恵まれ、大盛況でした!
ハーリーの船
さて、この独特な形と模様をした船。ハーリーに使われる船は一体どのようなものなのでしょうか。
実は、ハーリーに使われる船は2種類あります。
数名〜数十名乗りの大きな「爬竜船(はりゅうせん)」と言われる船か、それよりも一回り小さい「サバニ」という船です。
爬竜船(はりゅうせん)
長さ約10メートル以上に及ぶ伝統的な木製のボートで、特徴的な形状と美しい装飾が施されています。その一部として、船の先端はドラゴンの頭を模した彫刻があり、これがハーリーの象徴ともなっています。船の先端の竜の彫刻から、「爬竜船」という名前になったんですね。
サバニ
爬竜船(はりゅうせん)に比べると小ぶりな船。レースの出場ルールでは長さ4.5m〜9m、幅1.5m以内とサイズが定められているそうです。那覇ハーリー以外の地域で開催されるハーリーは、サバニが使われることが多いそうです。
ハーリーの種類
ハーリーにもいろいろな種類があります。それぞれに意味や競漕の方法が違うんですよ。
御願(うがん)バーリー
祈りのバーリーです。伝統衣装を見にまとい、神人が船に乗って海上を巡り、海の神様に感謝と平和を祈ります。
職域ハーリー
職場などでグループを作って競い合うハーリーです。
転覆ハーリー
レース中に一度船を転覆させ、船を元に戻して再びレースをする、というハーリーです。
沖縄ハーリーの歴史
起源については諸説ありますが、一説では中国から伝わったと言われ、その歴史ははるか14世紀頃まで遡ります。
南山王国(なんざんおうこく:現在の糸満市を中心に沖縄県島尻郡南部に存在した王国)の汪応祖(おうおうそ)が南京に留学した際に、中国で見た龍舟を造って5月の始めに城下の江で競渡をしたとか。
その後、沖縄の行事として根付き、琉球王国時代(1429年-1879年)の終わりと共に、ハーリーは一度禁止されたそうですが、後に復活し現在に至るそうです。
今では、沖縄の春の風物詩とも言える存在になっています。
沖縄ハーリーのデザインは誰が?
それぞれの船に書かれている模様も、独特でインパクトがありますが、これは一体誰が描いているのでしょうか?糸満ハーレーの主催者、糸満漁業協同組合の大城さんにお話を伺いました!
実は、出場する各チームの中で絵が得意な方が描いているそうです!
龍の絵や海の上をジャンプして泳ぐトビウオを描いてみたり、そのチームごとに自由に柄を決めて描いていくそう。
(てっきり専門の職人さんが描いているものと思っていました!)
船の模様に注目しながら観戦するのも楽しめそうですね。
糸満ハーレーの開催日は、6月20日(火)、21日(水)
糸満ハーレーの今年の開催は、6月20日(火)、21日(水)。
毎年3-5万人観客のある一大イベントです。
糸満ハーレーの目玉1:少年少女ハーレー
20日が前夜祭で、少年少女が参加する「少年少女ハーレー」が目玉。
前夜祭の優勝者は、本祭でお披露目をするという名誉が与えられるそうです。
また、夕方には門中(もんちゅう)ハーレーの予選も開催され、上位3チームが21日の決勝に参加いたします。
門中(むんちゅう)とは、同じ始祖を持つ父兄系の血縁者の集まりのこと。
大きい所になると5千人以上にもなるそうです!
糸満ハーレーの目玉2:転覆ハーレー
レースの途中で一度船を転覆させ、船を立て直してゴールを目指す転覆ハーレーが、糸満ハーレー最大の目玉となっています。
南側からスタートし、途中にある審判船が、「はい、そこで船を倒してください!」と旗を振ると一斉に船を転覆させます。そこから船を起こして、海水を汲み上げてから、再びゴールを目指すそうです。
なかなかハードなレースですが、毎年力や泳ぎに自信のある地元の海人が参加し、大いに盛り上がるそうですよ。
2023年版沖縄各地で開催されるハーリー大会スケジュール
ハーリーは旧暦5月4日(ユッカヌヒー)に行われるのが基本ですが、近年ではゴールデンウィークや日曜日にずらして催される地域もあります。
2023年も、沖縄県内各地でハーリーの大会が開催される予定です。以下に代表的なハーリーのスケジュールをご紹介します。
直前の変更などもありますので、詳細については、各地域の公式サイトなどをご確認ください。
那覇ハーリー | 2023年5月3日(水)~5日(金) |
糸満ハーレー | 2023年6月20日(火)・21日(水) |
港川ハーレー(港川ハーリー) | 2023年6月21日(水) |
奥武島(おうじま)ハーリー(奥武島海神祭) | 2023年6月21日(水) |
豊見城(とみぐすく)ハーリー | 開催日未定。決定次第HPでお知らせ予定。 |
北谷ニライハーリー | 2023年6月25日(日) |
沖縄爬龍舟フェスティバル | 開催日未定。決定次第HPでお知らせ予定。 |
名護市長杯争奪 全島ハーリー大会 | 開催日未定。決定次第HPでお知らせ予定。 |
今帰仁ハーリーカーニバル – 今帰仁ハーリー大会 | 開催日未定。決定次第HPでお知らせ予定。 |
伊江島海神祭(パーリ) | 2023年6月21日(水) |
石垣市爬竜船競漕大会(海神祭ハーリー) | 2023年6月21日(水) |
石垣島 白保(しらほ)ハーリー(海神祭) | 2023年6月21日(水) |
石垣島 船越屋(ふなくや)ハーリー | 2023年6月21日(水) |
嘉手納ハーリ―大会 | 開催予定なし |
読谷村ハーリー大会 | 2023年6月25日(日) |
てだこハーリー大会 | 2023年は開催予定なし |
ハーリーは地元の人々だけでなく、観光客も楽しめる人気の高いお祭りです。
競漕はもちろん、地元の美味しい料理を味わいながら、沖縄の文化を味わってみるのはいかがでしょうか?
また、体験乗船をさせてくれるハーリーもあるので、「乗ってみたい!」という方は「ハーリー 体験乗船」で調べてみるのもおすすめです。