ものづくり特集:琉球ガラス村の環境への取り組み「mado」とこれからvol.2
再認識される再生ガラス
「mado」はこれまではあまり取引のなかった県内のホテルや大手食器メーカーとの取引が増えました。見た目のシンプルさと日常の食卓にあうシックな色味、再生ガラスのストーリーに共感いただける企業が増えています。
今までの「琉球ガラス」製品で掬えなかった客層「シンプルなグラスを求めている」「サスティナブルな製品を購入したい」という方々へのアプローチができる製品です。ご購入いただいているお客様を見ているとシンプルでナチュラルな服装、30、40代くらいの方が多い印象です。「琉球ガラス」の歴史も感じられ、最近の環境への意識の高まりで、注目が高まっていることを感じます。まだまだ主力製品とまではいかないので、今後この取り組みを看板、柱としていきたいです。
詳しくは話せませんが、廃車にするまで乗っていた車にはたくさんの思い出が詰まっていて、一部が食器としてお家に残ったら嬉しい方がたくさんいるんじゃないか。それを「mado」にするという拓南商事との取り組みが実現できればと模索中です。
動画をお借りしました。制作風景がご覧いただけます
工芸はサーキュラーエコノミーの最先端に
戦後の物のない時代は、ガラスだけではなく、米軍のパラシュートの生地でシャツをつくったり、廃車のタイヤで島ぞうりを作ったり、リサイクルはせざるを得ず、さまざまな職人が工夫してきたのです。
今は材料はいくらでも手に入るけれど、職人の技術を発展・継承していきながら、よくよく素材を選んで物作りすることで無理なくサスティナブルな物の循環、生活はできるし、その方が素敵という社会になればいいですね。
この循環が可能であれば、廃車の窓ガラスだけではなくさまざまな再生ガラスを取り入れていきたいです。私たちの琉球ガラス産業そのものがサスティナブルな活動になるという可能性があります。吹きガラスのテクノロジーの根本は、2000年前から変わっていない長く生き残っている技術です。
工芸の人たちの技術、選んだ素材で続けていければ、人間と自然のバランスを極端に崩すことがないでしょう。気持ちが豊かな生活をする上で手仕事の担う役割はすごくある。サーキュラーエコノミーの最先端になりえる、工芸って本当に面白いです。
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琉球ガラス村
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