投稿日:2023.12.08

沖縄ビールの歴史とクラフトビール

沖縄ビールの歴史は本土より古い?

沖縄におけるビールの歴史は、本土より古いという説もあります。
ビールの誕生についても諸説ありますが、紀元前8000年〜4000年に遡ると言われ、人類最初の文明「シュメール文明」には、すでにビールが飲まれていたと言われています。

シュメール人が残した「モニュマンブルー(醸造の記念碑)」と呼ばれる遺跡に、くさび形文字でビール醸造について記録されているそうです。

そこから日本にビールがやってきたのは、かなり後になりますが、記録として残っている最も古い文献では、1724年刊の「和蘭問答」という書物に記されています。沖縄では1827年にイギリスのブロッサム号が沖縄に来た際に、宴の際に瓶詰めにされた黒ビールを振る舞ったという記録が残されているそうです。

1957年オリオンビール誕生

沖縄で最大のシェアを誇るオリオンビールが誕生したのは、戦後の1957年。
戦後復興には、第二次産業を興さねばならないという創業者の強い意志が身を結び、沖縄を代表する企業になりました。

オリオンビールの詳しい歴史については、オリオンビール社が動画を公開していますので、是非ご覧ください。

最近注目されているクラフトビール

戦後に一気に浸透したビール文化ですが、1980年代頃に地ビールブームも起こり、様々な醸造所が地元ならではの特徴を取り入れたクラフトビールを製造しています。

沖縄にもバリエーション豊かなクラフトビールがたくさんありますので、ご紹介します!

1.オリオンビール 75BEER

75BEERは、名護の醸造家が素材にこだわり手作りで仕上げたオリオンのクラフトビールです。

●75BEER CRAFT LAGER

世界生産量1%未満の希少ホップと沖縄県産大麦を手作業で投入したクラフトビール。ラガーならではののどごしに加え、低温でじっくりと発酵させたことによる柔らかな飲み口と、時間が経つとともに引き立つコクと香りをじっくりと楽しむことができます。 

●75BEER IPA

アメリカ産にこだわった5種類のホップを手作業で投入したクラフトビール。新たに採用した”追いホップ製法※”により、パンチのある苦みに加えてホップの複雑な香りも楽しむことができる個性的な味わいに仕上げられています。
※ドライホッピング製法:ビールの醸造過程において発酵終了後にホップを投入する製法

2.Cliff Beer

クリフビールは、沖縄のマイクロブルワリーで生まれたクラフトビールです。
沖縄の中部、沖縄市で沖縄の香辛料や果物など、沖縄独特の原材料を使ってビールを仕込んでいるそうです。県内の農家産や生産者さんとのコラボで沖縄の風の香り、土のチカラを感じるビールを作っています。

写真にあるのは、Cliff Beerの定番アイテム6種です。

<1 かなさんホワイト >

沖縄県産小麦「かなさん」とやんばるで栽培収穫したコリアンダーシード、ディルシード、カーブチーを加えたスパイスの香りが効いたホワイトエール。小麦が生み出す独特のフルーティさとスパイスの香りが沖縄の地力を感じるビールです。 アルコール 5.5% ★★★☆☆ IBU(苦味)20 ★☆☆☆☆

<2 Dosy Coyote>

沖縄のカラキ(シナモン)を使ったアメリカンIPA。アメリカの柑橘系ホップとカラキの相性が抜群。一口飲んだ瞬間からシナモンの香りが口の中に広がります。 アルコール 5.0% ★★★☆☆ IBU(苦味)50 ★★★☆☆

<3 BUNGO>

カカオマスから油分を取り除いた無糖のピュアココアを使用したチョコレートスタウト。香ばしい麦芽の味わいが特徴です アルコール 6.0% ★★★★☆ IBU(苦味)30 ★★★☆☆

<4 ムイヌグスージ >

やんばる高江で野菜を育てている森岡直子さんにセレクトしてもらったやんばる野草6種を使ったセゾン (フルーティとスパイシーが混然一体となった複雑な香りが特徴)。香りが立つ月桃をはじめ、沖縄の野草の力を感じるビールです。 アルコール 5.5% ★★★☆☆ IBU(苦味)30 ★★☆☆☆

<5 Genltly Johnny>

オークチップを使った香ばしさが特徴の英国スタイルのいくストラスペシャルビター(ESB)。麦芽の味わいをゆっくりと楽しめる深みのあるビールです。 アルコール 6.0% ★★★★☆ IBU(苦味)30 ★★★☆☆

<6 Riddley Walker>

柑橘、トロピカルフルーツ、ベリー、メロンなど、ホップによって生み出される豊かな香りと苦味の効いたウエストコーストスタイルのIPA アルコール 7.5% ★★★★★ IBU(苦味)70 ★★★★★

3.OKINAWA SANGO BEER

OKINAWA SANGO BEERは、サンゴでできた玉泉洞の地下水「コーラルウォーター」を使用して作ったビールだそうです。南都酒造所のある「おきなわワールド」は、名水100選にも選ばれた「垣花樋川」がある南城市に位置し、敷地内にはサンゴ礁から生まれた鍾乳洞「玉泉洞」があります。30万年の年月が創り上げた鍾乳洞の地下100mから汲み上げた水は、カルシウムとミネラルが豊富な水として知られています。

今回はその中でも、1年中楽しめる「SAISON(セゾン)」という商品をご紹介します。

SAISON(セゾン)

ジューシーなアロマとフルーティーな酸味。

12月でも気温27度を記録する沖縄で1年中楽しめるビールをと考えセゾンビールを造りました。夕日を見ながら一日の疲れを癒し、みんなと語らいながら楽しめるそんなビールです。

グラスに注ぐとフルーティーなアロマが感じられ、口に含むとやんわりとしたオレンジのようなジューシーなフレーバーと少量の酸味がうまく調和し、すっきりとした爽やかな余韻を楽しめます。
キリッとした苦味と軽いボディにアルコール度数も4.5%と低めなので、ハムやチーズ、カルパッチョなどのシンプルな味わいの料理とも相性が良く、ビールの苦みが苦手な方や女性方にもおすすめのビールです。

いかがでしたでしょうか?

他にも様々なクラフトビールが沖縄で作られていますので、沖縄に旅行の際には、是非地元のビールをお楽しみください♪