投稿日:2024.10.07

☆負けられない闘いがそこにある!白熱のピンダアース大会☆

 みなさまこんにちは、「八月踊り」の熱がまだ冷めやらないあっきーです(笑)。

9月10日~12日の日程で行われた今年の八月踊り(詳細は前回のコラムで)。当初心配されていた台風の接近もなく、秋を迎えたとは思えない残暑の空のもとで賑々しく終えることが出来ました♪島に来てから2回目の八月踊り、バタバタだった去年と比べて、気持ちにも少し余裕が生まれた私。普段と違う島の皆さんの熱気と人混みを心地よく楽しみながら過ごせた3日間でした。

でも、多良間の楽しい秋はまだまだ終わらないのです!10月には毎年恒例の「ピンダアース大会」が控えております!多良間の熱きピンダ(=ヤギ)たちの白熱の闘い。今回は、3回連続で大会の司会進行を務めているあっきー視点で、見どころをたっぷりご紹介します♪

子ヤギの頃はこんなかわいいけど…君たちもいつか闘士として角突き合わせて闘うんだね?

【ピンダアースって、いったいどんな大会なの?】

 意外と離島通の皆様にも知られていないこの大会。「ピンダ=ヤギ」「アース=合わせる・闘わせる」という意味で、その名の通り、雄ヤギたちがリングに上がり、熱い闘いを繰り広げる大会です。元々は多良間のヤギ肉の生産振興の一環として始められた大会なのですが、多良間の行事の一つとしてすっかり定着し、年に2回、5月と10月に開催されています。多良間は特産として黒糖が有名ですが、ヤギも人口約1,000人に対して600頭、畜産の島でもあります。

試合は4分間一本勝負!栄冠はどのピンダに?

 ここで簡単に、ピンダアース大会のルールなどをご説明いたします♪

  • エントリーしたピンダは、大会前に計量し、軽量級・中量級・重量級の3つの階級に分けられて闘います。(ボクシングみたいですね・笑)
  • 総当たり戦ではなくトーナメント戦、組み合わせは計量会後のくじ引きによって決まります。前回優勝したからシード!というのは残念ながらありません。
  • 各階級、優勝と準優勝ピンダが表彰されます。優勝は、優勝旗・賞状・ヤギ餌20kg・賞金、準優勝は、賞状と賞金が授与されます。ヤギ餌とは、飼い主さんだけでなく、頑張ったピンダをも労うための素晴らしい賞品ですよね!

 ちなみに、個人的に「雄ヤギだけでなく、雌ヤギの美人コンテストを!」と何度か提案しているのですが、残念ながらまだ実現には至っておりません(笑)。絶対可愛いのにな…。

【あっきー的、ピンダアース観戦ポイント♪】

 大会当日、スタッフは8時頃から会場設営やピンダの出場受付などの準備をします。大会の開会式は10時、試合は10時半頃から開始されます。運営スタッフも、審判長・審判員をはじめ、会場整理やピンダの受付、司会進行(今年も私の予定・笑)、解説と実況など多岐にわたります。

 何回か司会席から大会を見てきた私が、試合以外にお勧めしたい見どころは…審判団の動きと、時々(かなり)脱線する実況解説です。審判は、審判長を含めて3名が担当しますが、4分間の試合の間、ピンダたちの一挙手一投足をも逃すまいと真剣に動き回っています。プロレスや柔道のように一本技で試合が決まることも多く、その見極めも審判の腕の見せ所です。(足技などをかけ続けてしまうと骨折することもあるため、レフェリーストップが必要なのです)

※ちなみに、審判が3人(奇数)なのは、最後の勝敗判定の旗揚げの際に必ず「赤コーナー」か「青コーナー」の決着をつけるためです。

赤と青の旗を持っているのが審判員の皆様。真剣そのものです。
ピンダの「技」も、持たせ込みとか頭突き押しとか色々あります!詳しく知りたい方は、大会本部でパンフレットをもらおう!

★参照資料:前年度パンフレット★

 続いて、司会の私の真横にいらっしゃるのが、実況・解説のお二人。こちらもピンダたちの動きを逃すまいと戦況を見つめます。技の解説や、各ピンダの名前の由来や飼い主さんの意気込みなど、観戦されている皆様に分かりやすく説明してくれます。

 が、たまにおしゃべりが白熱しすぎて、前の試合が終わって次のピンダがスタンバイしているのに(あえて?)気づかず、司会の私が慌ててフォロー・・・「名」解説であって、「迷」解説でもあります(笑)。でも、そんなお二人のキャラクターが憎めないので、私も「まぁいいか(笑)」と笑って流すことが多いです。

キミ、「いけめぇ~ん」やねぇ(笑)。ちなみに角の赤テープは「赤コーナーから出場」の印。

 そして、見どころはまだまだあります!大会初参戦の方は是非、大会本部に行ってパンフレットをもらいましょう。そこには、大会のルールなどの他に、「出場ピンダ紹介」のページがあり、こちらがまた読み応え抜群なんです!「ピンダの名前」「計量会の際に撮影したピンダの写真」「飼い主さんの意気込み」などがズラリと並ぶさまは壮観。

 各ピンダの名前の由来などは司会の際のネタにもなるので私もチェックをしているのですが、皆様、誰一人として同じお名前はなく、飼い主さんの個性と愛があふれた素敵な「リングネーム」がいっぱいです♪きっと、皆様ご自身のお子さんに名付けるように、ピンダたちにお名前をつけていらっしゃるのでしょうね!「ピンダ愛」あふれる多良間島です♪

昨年の大会のトーナメント表。飼い主さんの愛のこもった特徴的な名前がズラリ☆

【大会のフィナーレも見逃すな!ドラマチックなフェリーでのお見送り】

 さて、優勝ピンダが決まったし・・・そろそろご飯でも食べに行こうかな・・・と思ったそこのあなた!とても大事な見どころを見逃すところでしたよ!ピンダアース大会は、終わってからもまだまだ、感動と笑いとおもてなしであふれているのです!

 まずは、試合終了後の表彰式。優勝と準優勝ピンダに、先述した賞品が贈られます。激闘を制して心なしか誇らしげなピンダたちと飼い主の皆様。多くの観客の皆様からも惜しみない拍手が贈られます。賞品のヤギ餌授与の際、20kgの重さに思わずよろけそうになる飼い主さんや、わざとお子さんへ持たせようとするお父さんなどに、あたたかい笑いが起こります。表彰式後にはみんなでしっかり記念撮影。ピンダさんも飼い主さんもお疲れさまでした!

感動の優勝旗授与の瞬間!右端に見切れているのが私です(笑)

表彰式後は、スタッフ全員で、飛行機&「フェリーたらまⅢ」で宮古島へ帰られる皆様をお見送りに行きます。特に、フェリーたらまⅢでのお見送りは、多良間の民謡が大音量で流れる中のテープ投げ&島民の皆様も踊りまくり、という盛大なもの。(ここだけの話、聴覚過敏持ちの私には少し音量が大きすぎるのですが・・・笑)

一人で何本ものテープを持ち、ひたすら踊りながら手を振って、船が見えなくなるまでお見送りをします!暑くても疲れていても関係ないのです、これが多良間流の「お見送り」なんです♪見送られる皆様も私たちに一所懸命に手を振ってくださり、本当に感動のお見送り。体験して頂けたらきっと病みつきになるはずです!

感動のテープ投げ!また来てくださいね~!!!
右端が私です。テープを何本持っているのだろう・・・。

 ちなみに、今年の10月のピンダアース大会は、10月13日(日)午前10時から開催予定です。当日は、フェリーたらまⅢの特別運航(宮古島の平良港を午前8時出航)が予定されていますので、宮古島からも気軽に日帰りでお越し頂けます♪まだまだ楽しいことがいっぱいの多良間島の秋、皆様のお越しを、首を長くしてお待ちしております!

 それでは、また次回のコラムでお会いしましょう♪