日本最南端のお盆 波照間島の「ムシャーマ」
波照間島はお盆という名よりも「ムシャーマ」のほうが馴染み深いと思います。ムシャーマは五穀豊穣の祭りでもあり島の中では最も大事にされている行事です。
島民はこの日のために一週間前から練習をはじめ、島外で働いている島育ちの人もこの日は帰ってきます。
5つの部落の島民が島の中心にあたる公園に一同に集まり、ミルクの神様を先頭に子供から大人まで踊りの行列がはじまります。
このミルクの神様は、仏教の菩薩菩薩(みろくぼさつ)から来たものと言われています(ミルク=弥勒)が、伝来や由来については不明だそうです。
波照間ではミルクは「五穀豊穣と幸福」をもたらす神仏の象徴だと考えられており、ミルクを被る人は徳望の厚い人だとされ、行列の後は特別な席につかされ、当日のヒーローにされます。
この写真は、行列の先頭にいたミルクが行列の最後の人が来るまで椅子に座り待っています。周りの婦人たちは、太鼓をたたきながら「ミルクの歌」を歌いミルクの周りをまわります。
この日だけで波照間島の人口は3倍になり暑い夏になるのです。今年の「ムシャーマ」は8月24日なので、夏休みに来てみてはいかがでしょうか。
記者 H.O(竹富町)
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